2020年9月30日(水)の21時00分から30分間の予定でメンテナンスを行います。ご迷惑おかけしますが、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

正社員からフリーランスへ、真心と品格でお客さまに寄り添う

フリーランス / Pikapyさん
活動エリア:関東

柔らかく、優しい雰囲気のPikapyさん。18年間にわたりアパレルの第一線で 活躍されたのち、ライフスタイルの変化を機にMESHWELLを始めたそう。18年で蓄積されたタイプ別の接客アプローチについてや、フリーランス販売員として大切にしていること、これまでの経験が今どう活かされているかなどを伺いました。

QUESTIONまずは簡単な質問

好きな映画
かもめ食堂
座右の銘
少しずつでも新鮮なものを取り入れて変化し続ける
最近のマイブーム
美術館巡り、レモンの木の手入れ

INTERVIEWタレントインタビュー

これまでの経緯
もともとは、雑誌で活躍されている人気のモデルさんのセレクトショップで販売員を始め、その後、セレクトショップ大手に転職しました。さらに、その後は世界的なラグジュアリーブランドへ転職と、キャリアを重ねていきました。年齢とともに高価格帯や年齢層が高い方にも対応できるようなスキルを身につけられるよう、成長意欲からのキャリアチェンジでした。目の前の業務やお客さまに一生懸命向き合ってきましたが、気づけばそのすべての時間が、私の財産になっていたなと思います。
結婚し住まいが変わったことが働き方の大きな転機でした。18年ほど、アパレル企業で正社員として働き、常に目標を持って結果を出すことにストイックに働いてきて、やり切ったと感じたタイミングでもありました。新しい暮らしが始まると、これまでの店舗への通勤が物理的に難しくなってしまったんです。そして、より家族との時間も大切に、今の私のライフスタイルに合っていて、自分のサイクルで働ける方法はないかなと考え始めました。“アパレル販売、フリーランス”というキーワードで検索を重ねる中で出会ったのが、MESHWELLでした。新しい業界へ飛び込むことも一瞬は考えましたが、自分が経験してきたことを武器にして働くならアパレル業界で働き方を変えるのが一番早いと思い、登録をしました。
初マッチングについて
MESHWELLに登録したてのころは、なかなかオファーにつながらず、実績がないと難しいのかなと思った時期もありました。それでも継続してトピックは作成していました。知人の紹介でジュエリーショップのお手伝いや、単発の販売応援などをしながら過ごしていたのですが、ある日、ぽんと1件のオファーが入ったんです。そこからはありがたいことに、トントン拍子でお仕事をいただけるようになっていきました。
最初のマッチングは、ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシングの自由が丘店でした。ストアの方は、ある程度スキルがある販売員がくると考えてオファーをされると想像していたので、短時間で接客販売し結果を出さないとなと思う緊張感が少しありました。ただ自由が丘はセレクトショップの時代に勤めた地域だったこともあって、土地勘もあり、実際接客に入るとそこまで気負わずに初日を終えることができました。
新しいストアとのマッチングの際には、まず、事前にそのブランドのSNSを徹底的にチェックして、今どんなスタイリングが旬なのか、何が売れ筋なのかを頭に入れます。そして、マッチング当日は、最低でもお店に入る1時間前に現地に到着するようにしているんです。少し離れた場所から、お店の外観や売場のレイアウト、そこを通るお客さま、スタッフのみなさんの接客の様子をみて、雰囲気をつかんでから向かうようにしています。限られた短時間で成果を最大限に出したい、「今日出勤しているスタッフの中で、自分が一番売上を出すぞ」という意気込みで臨んでいます。
販売員として大切にしたいこと
私は、販売員にとって大切になるのは「人間力」だと思っています。「あの店員さん、いい人だったな」と小さな幸せとして心に残るような接客をしたいと考えています。お客さまは、ただ洋服を買いに来ているだけでなく、気分転換のためにウィンドウショッピングをされていたり、それぞれいろいろな気持ちや目的で来店されます。私はまず、そこを感じ取るために、顔の表情や目の動きなど、様子をしっかりと見極めます。それぞれに合う接客でほっと息をつけるような、安心できる空間を提供して、お客さまの気持ちを上向かせてあげたいと考えているんです。
そのために、フリーランスになってから私が一番気をつけていることは、自分の精神の安定を保つことです。自分のメンタル状態は、お客さまに接するときに影響すると思っています。MESHWELLでは初めて伺うお店ばかりなので、落ち着いて状況を把握するためにも、気持ちを常に安定させておくことが、そのままストアでのよいパフォーマンスに直結すると思います。
そして、もう1つ大切にしていることが「品格」です。私自身が接客を受けるとき、感じのよいスタッフさんであっても、言葉遣いが少し幼かったり雑だったりすると、どうしても気になってしまうんです。だからこそ、年齢を重ねた大人として、売場での品格は忘れたくないなと思っています。MESHWELLでマッチングするストアではこれまでとは違ったお客さま層のブランドにマッチングすることもあります。ときには元気なノリが必要なときもありますし、高校生や大学生のような若いお客さまとお話しすることもあります。そんなときも、決してタメ口にはせず、優しいお姉さんのような雰囲気で会話を楽しむようにしています。目指しているのは、堅苦しい敬語ではなく、それぞれのお客さまにとって失礼のない、心地のよい丁寧さです。
接客したお客さまとのエピソード
マッチングしたストアで、アメリカのシアトルから旅行でいらした親子のお客さまがご来店されました。私はすぐに英語でお声掛けをしてニーズを伺いました。ラグジュアリーブランドで販売員をしていたときに渋谷の百貨店に所属していたのですが、インバウンドのお客さまが非常に多いストアでした。当時、「英語が話せないから」と躊躇している暇なんてありませんでした。なので特別に机に向かって語学の勉強をしたわけではないのですが、日々の接客を一生懸命に過ごす中で、販売に必要な生きた英語が自然と身についていったんです。
このときも、自然と英語で会話をする中で、お嬢さまがピアニストをしていて、次の演奏会のステージで着用するドレスを探していることがわかったんです。「どんな音楽を演奏されているんですか?」「どんな素敵な場所で発表するのでしょうか?」とお客さまに興味をもってお伺いすると、お客さまはパッと顔を輝かせて、自分がピアノを演奏している動画をうれしそうにスマートフォンで見せてくれたんです。ただドレスを売るのではなく、彼女の晴れ舞台を想像しながら、一緒に商品を選ぶことができました。
お話のなかで、いろいろな日本のショップを回ったが、言葉の壁もあってなかなか思うように買い物もできなかったとも話してくださいました。お客さまは、ステージで美しく映えるドレスと、それに合わせる羽織りものなどを、まとめてご購入くださいました。お会計が終わり、お見送りのときには、「あなたは本当に親切で、素晴らしいおもてなしをしてくれた。あなたのおかげで、日本で最高の思い出ができたわ。本当にありがとう!」と伝えてくださいました。その言葉をいただいたとき、胸が熱くなりました。
経験がいかせていること
セレクトショップで幅広い商品ラインナップを取り扱う中で、商品知識やブランドのバックボーンを身につけてこれたように思います。デザイナーズブランドですと、シーズン毎のトレンドも把握しておく必要があったので、幅広く知識を身につけることができました。ドメスティック(国内)デザイナーズブランドからお店のオリジナル商品まで、テイストもバックボーンもまったく異なる膨大な製品を扱う中で、デザイナーの意図やシーズントレンドを素早くキャッチアップする能力が鍛えられました。その経験から、今さまざまなブランドとマッチングをしていて、どんな商品でも落ち着いて対応できていることが財産だなと感じています。
外資系ラグジュアリーブランドに転職して身につけていったのは、語るスキルです。ラグジュアリーブランドの製品には、そのひとつひとつのものに名前があり、歴史があり、職人たちのクラフツマンシップが息づいています。フリーランスになった今、ラグジュアリー時代のように1つの商品に時間をかけて深く語るようなシーンは減りましたが、私の中にある言葉の引き出しから、目の前のお客さまにあった伝え方をする力は、今も私の販売力を支えてくれています。商品がどのようにお客さまの暮らしの素晴らしいお供になってくれるかを伝えるときにその力を活かしています。
また、その空間での時間がどれだけ心地よかったかという付加価値で、商品の購入が決まるということも、ラグジュアリーブランドでの販売経験で学んだことです。自分よりご年齢が高いお客さまから、健康のことやご家族のことなど、よいお話だけでなく、ときには本当に大変な人生のお話を伺うこともありました。そんな折に、かける一言はおざなりの言葉では返せません。気持ちを込めて、本当の意味で全力で向き合わなければいけないシチュエーションをたくさん経験してきました。ホスピタリティーとは、お買い物のときの心地よさの有無なんだと思っています。
接客をする上で気をつけていること
長い販売キャリアの中で、私の中には、性格タイプ別の行動パターンや傾向のデータが蓄積されているんです(笑)。話し方やスピード、纏っている空気感で、だいたいのテンションは汲み取れるようになりました。気難しい方の対応をすることももちろんありますが、実はそういう方への接客は、私の得意な分野なんです。こういうときは、たまたま気持ちが乱れているのか、今日嫌なことがあったのか、体調が悪いのか、絶対に理由があると思っています。
イライラされているように見えるお客さまは、急いでいて早くしてほしいか、体調が悪いかだと考えます。たとえば、スピード感を求めているお客さまだとしたら、ゆったりと接しても心地よくないですよね。そんなときは、一言を添える接客を行います。お品物が決まってバックヤードに取りに行く際、「お急ぎですよね!」と声をかけ、あえて全力で急いでいるように振る舞う。もちろん実際にも急ぐのですが、その必死な姿勢を見せることで、お客さまが急いでいらっしゃることにこちらが気づき、気にしていることを伝えます。お会計をスタッフに引き継ぐときにも、「お客さまが、お急ぎでいらっしゃるのでよろしくお願いいたします」と強調して伝えます。そうやって、自分のためにできる限りの動きをしてくれているという誠意が伝わると、お客さまの気持ちが落ち着く瞬間があるんです。また、元気がない方やシュンとされている方には、温かみがあってほっとするような居心地のよさを、話し方や表情で提供します。お客さまが今どんなテンションを欲しているかを、とにかく深く観察しているんです。
今の時代SNSなどを見ていると、「販売員がつきまとってくる」「ゆっくり見たいのに急かされる」などの声を目にします。販売目標の数字だけを意識してしまい、がんばろうとすることで心地よい時間を提供できなくなっては残念です。私は、真心をもってお客さまと向き合い、その思いを伝えるために、お客さまとの間合いや、勘どころを大事にしたいと考えています。
今後の展望
私の販売員としてのやりがいは、やっぱり人との出会いにあります。売場には本当にさまざまなお客さまがいらっしゃいますし、結婚式やパーティーなど、人生の大切なタイミングで身にまとう特別な1着を一緒に探すお手伝いができる。これ以上の歓びはありません。
テレビ番組でも、街角の定点観測で人々のリアルな声を聞くような、人間味あふれるドキュメンタリーが昔から大好きで(笑)。誰もがストーリーを持っているからこそ、お客さまひとりひとりの人生に寄り添えるこの仕事が大切なんです。
今のところ、自分らしく健やかに働けるこの心地よいフリーランスという働き方を大きく変える予定はありません。ただ、これまでメゾンブランドを中心に扱ったり、デザイナーズブランドを取り扱ったことのある自分にとって、洋服へのあふれる愛情や情熱、ブランドの深い歴史を語る機会が少し減っているかもな、と感じることもあります。そこが自分の中で1つの課題でありつつも、さまざまなストアに立つことは社会勉強のような感覚でとても新鮮です。これからもMESHWELLを通じて、いろいろなテイストのブランドやストアへと、マッチングの幅をさらに広げていきたいと思っています。
そして同時に、人の話を聞いて、その方のお役に立てるようなアパレル以外の「異業種」にも少しずつ興味が湧いてきています。これまで18年間、アパレル業界で身につけた、人間力や対話力を活かして、新しい挑戦もしてみたいですね。

撮影場所:WeWork Link square

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