気持ちは常にその日、そのストアの一員
ダブルワーカー / yajiさん
活動エリア:関東
かつては人気ブランドの店長として、MESHWELLのタレントを受け入れる側だったyajiさん。現在はその経験を糧に、自らもタレントとして数々のストアを支えています。スケジュールを自分で組めるようになったことで生まれた時間の余裕が、心のゆとりになっているそうです。フリーランス販売員としてストアで大切にしている動き方などを伺いました。
QUESTIONまずは簡単な質問
- 好きな本/好きな映画
- プリティウーマン、ジブリ作品
- 座右の銘
- 曲がらない曲がる芯
- 最近のマイブーム
- 胡麻団子の食べ比べ
INTERVIEWタレントインタビュー
- これまでの経緯
- 私がMESHWELLを使いはじめたのは、前職で店長としてMESHWELLを利用していたことがきっかけでした。当時、マッチングしていたタレントを見ていて、働き方のイメージはできていましたし、システムの使い勝手もわかっていました。退職後、これからどう進もうかと考えたとき、少しペースを落として自分の時間を有意義に使いながら、新しい働き方を模索してみようとMESHWELLを始めました。
もともとは短大を卒業後、幼稚園教諭として5年間働いていました。幼稚園教諭はやりきったという満足感を得て退職したあと、アパレルの世界へ飛び込みました。10代の頃から地元から時間をかけて代々木までファッションショーを見に行くほどファッションが大好きで、幼稚園で勤めている間も好きな気持ちは変わりませんでした。その思いを活かし販売員として転職。2つのブランドで約10年勤め、アパレル販売員のキャリアを積んできました。
今は、午前中は保育士として子供たちと向き合い、午後はMESHWELLで販売員として店頭に立つというダブルワークをしています。正社員としてマネジメントを担っていた頃は、責任と膨大な業務に追われて、接客に集中したくても物理的な時間が足りないこともありました。フリーランス販売員として活動する今、よい意味で接客だけに集中できるのがいいですね。
- 接客で大切にしていること
- 店頭に立つとき、大切にしているのは挨拶です。ファーストアプローチをするためにも、お客さまが入店するときの挨拶は欠かせません。マッチングの際にも、入店挨拶の声出しは一番になれるように、店頭で意識しています。
ファーストアプローチは最初から深く踏み込みすぎず、まずは「何かあればいつでもおっしゃってくださいね」と、自分の存在をお客さまに認識していただくようにしています。最近は音楽を聴きながらお買い物をされているお客さまも多いですが、少し覗き込むようにしてアイコンタクトを取り、存在をお伝えします。そこからお客さまの反応を観察し、セカンド、サードコンタクトと距離を縮めていくのが私のスタイルです。
たとえ最初は「大丈夫です」という反応だったとしても、つかず離れずの距離でいつでも力になれる場所にいることをお客さまに見せておくと、お客さまのタイミングで声をかけてくれたり、ふとした瞬間に心を開いてくださったりするお客さまは意外と多いものだと、これまでの経験からも感じています。
接客において大切にしているのは、お客さまの話をじっくり聞く傾聴と共感です。自分本位な提案ではなく、まずはお客さまが何を感じているかを受け止めます。言葉数が少ないお客さまであれば、身につけていらっしゃる小物や表情から何を求めているかの情報を収集し、いくつかの切り口でアプローチを変えていきます。時には私自身の話を織り交ぜて先に心の扉を開くようにしていて、そうすることで徐々に打ち解け、お客さまが本音を話してくださる瞬間は嬉しくなりますね。会話を盛り上げ、お買い物の楽しさを引き出せたときは、販売員としてやりがいを感じます。
- フリーランス販売員として意識していること
- フリーランス販売員になって今まで以上に意識しているのは、お客さまの動きとストア全体を見渡す視野の広さです。これは私自身がストア側でMESHWELLを活用していた経験から、MESHWELL販売員に求めていた役割でもあります。店舗を運営する側だった頃、一番助かったのは、業務に追われるスタッフに代わって接客に専念してくれるプロがいる安心感でした。MESHWELLの方には何よりも「お客さま第一優先」で動いてほしいと願っていました。だからこそ、自分がプレイヤーとして店頭に立つ今は、その期待に全力で応え、スタッフのみなさんが安心して業務に取り組める環境を作りたいと思っています。店頭を常に美しく保ち、フロアの一箇所にとどまらず、常にフロア全体に意識を配り、入店されたお客さまに対して早めのお声がけをすることを心がけています。
MESHWELLで伺う先はさまざまです。アパレルの経験があると、「知らないブランドの商品知識をその都度どう補うか」を心配する方もいるかもしれないのですが、私は事前のリサーチをして臨むことで解決しています。マッチングが決まったら必ずInstagramやWebサイトをチェックし、今の売れ筋ランキングを確認します。ランキングに入っているものは、ストアのメインディスプレイに置かれていることが多いので、お客さまも一番手に取りやすいと思うんです。さらに、店頭に着いてからはスタッフの方に「今、特に動いているのはどれですか?」「何かイベントはありますか?」と直接伺うようにしています。SNSなどでブランドの最新のスタイリングを調べ、当日の服装も手持ちの洋服の中からその雰囲気に近いものを選んで組み合わせていきます。ブランドの最新の雰囲気を意識したスタイリングで店頭に立つことで、チームに馴染みやすくなるかなと思っています。
接客のトーンに関しては、柔軟にストアに合わせるようにします。まずはそのストアのスタッフの声の張り方や、お客さまへのアプローチの距離感を観察します。「ここは活気よく声を張るお店だな」「ここは一歩引いて落ち着いて話すお店だな」と感じて、自分のトーンを合わせています。自分のスタイルを貫くことよりも、その場所の色に自然に溶け込むことが、外部から入るプロとしての私の立ち振る舞いだと考えています。
立場はフリーランスですが、気持ちは常にその日、その店の一員です。忙しい時間帯には、スタッフが接客しているお客さまのフォローに入ったり、スタッフが戻られるまでの繋ぎとしてお話を伺ったりします。その場にいるスタッフ全員でお客さまを最高の形でお迎えできたらいいなと思っています。お客さまからすれば、私が正社員かフリーランスかは関係ありません。「今日、このお店でいい買い物ができた」と思っていただくことがすべてだと思います。
- 印象に残っている接客
- 特に心に残っているのは、アーバンリサーチでのあるご家族との出会いです。2歳のお子さまを連れたお父さまとお母さまがいらっしゃいました。元気いっぱいなお子さまをお父さまが追いかけ回しているような、とても賑やかなご家族でした。
お話を伺うと、急遽明日家族写真を撮られるとのことで、お父さま、お母さまのお洋服が決まっておらず探しているとのことでした。「何を着ればいいかアイデアもなく、準備ができていない」という切実なご様子に、私は「それなら、今すぐ最高の準備をしましょう!」と接客のスイッチが入りました。
まずはお子さまの衣装のイメージを伺い、それに合わせてお母さまのスタイリングからスタートしました。上品なレースがあしらわれたネイビーのオールインワンをベースに、ネックレスやバッグ、靴までトータルでご提案しました。続いて、お父さまもスーツほど堅苦しくなりすぎず、でも写真映えするようなシャツとパンツを選びました。ご試着の間は私もお子さまの相手をしたり、ご夫婦それぞれの着替えをサポートしたりして、お客さまと楽しそうにコーディネートを選んでくださいました。結果、お二人の全身コーディネートを購入してくださいました。その洋服をお召しになった写真が記念に残ると思うと感慨深いなと思いながら、最後はお見送りをさせていただきました。
こうしたご家族やカップル、お友達同士での接客で、私が常に意識しているのは、全員と目線を合わせることです。お買い物をしている本人以外のみなさんを置いてきぼりにしないようにしています。お買い物に来られたご本人だけでなく、周りにいらっしゃる方にもお声をかけ、その場にいる全員が共感し、楽しめる雰囲気を作りたいと考えています。
- フリーランス販売員として活動して感じること
- フリーランスという働き方に変えてから、一番の変化は気持ちの余裕が生まれたことです。以前、店長を務めていたころは、VMDや各種業務に追われ、帰宅が深夜になることも珍しくありませんでした。今は保育士として朝早くから活動し、午後はMESHWELLで販売員として店頭に立つ日々ですが、夜8時には業務が終わります。12時前に眠り、朝を健やかに迎えるといった、ヘルシーで整った生活リズムになりました。
MESHWELLのよい点は、自分で報酬を決めて、自分で好きな時間にトピックを作るという自由度だと思います。今は保育士の仕事が固定なので大体の収入がわかっている分、「プラスこれくらいはマッチングしたい」という自分の目標を持っています。そこに達したら満足して、ほかのトピックを1回消すこともあります。
フルタイムでスケジュールをパンパンに詰めて働くのではなく、余白を作ることで、友人とランチを楽しんだり、最近購入したミシンで趣味の裁縫に没頭したりする時間が持てるようになりました。そうして心が満たされているからこそ、店頭でお客さまに対しても、より優しく、余裕を持って向き合えるのだと感じています。
私は数字やデータの分析がもともと好きで、MESHWELLでの活動も戦略的に楽しんでいます。これまでのマッチング実績を洗い出し、どの時期にオファーが来やすいかを自分なりに分析して、トピックを作るタイミングを調整しています。5月の大型連休やセールの流れを読み、早めにトピックを作ったり、店舗側の視点を活かして準備したりすることが、安定した活動に繋がっているのかなと思います。自分で報酬や時間を管理する責任はありますが、以前は難しかった時間のコントロールができるようになったことが、私にとって大きな変化です。
- 今後の展望
- 現在は、保育士とMESHWELLに加え、友人が立ち上げたリメイクブランドの手伝いもしています。撮影のサポートやポップアップでの店頭販売など、マルチに活動しています。
フリーランスという働き方を選び、自分自身の時間をコントロールできるようになった今、私の中で新しい学びへの意欲がふつふつと湧き上がっているんです。もともと、小学生のころからビーズアクセサリーを作ったり、手先を動かしたりすることが大好きでした。古着やリメイクを扱うブランドで勤めていたこともあり、これからは縫製の技術を本格的に学びたいと考えています。ブランドを手がける友人からは「yajiさんがミシンを上達させたら、ぜひ制作も手伝ってほしい」という声もかけてもらいました。学校に通うのは難しくても、習い事を通して腕を磨き、いつか自分の手でリメイクやものづくりに関わることができたらいいなと思っています。自分が本当に好きなことが明確に見えてきた今だからこそ、大人の習い事として専門的な知識を吸収する余裕が生まれました。これからは保育士の仕事から一度離れ、MESHWELLでの接客を続けながら、友人のブランド支援や自身のクリエイションにもより時間を使っていく予定です。